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2022_0619_155413 複線化完成が近づくJR奈良線

写真: 2022_0619_155413 複線化完成が近づくJR奈良線

写真: 2024_0502_094753 花の寺 三室戸寺 写真: 2022_0619_151223_白い縁取りが綺麗

京阪宇治線と並行するJR奈良線は、今となっては大都市近郊では珍しい単線で
1時間に上下6本しかもそのうちの上下2本は快速という単線区間としては
超過密ダイヤになっています。
踏切で待っていると一日中平均5分間隔で踏切が閉まって、右へ、左へと交互に電車が通過していきます。
並行する複線の京阪宇治線の1時間上下4本より多い状態になっています。

電車は各駅で必ず行き違いがあり、もう増発する余地がない状態です。
ダイヤグラム(縦軸を距離(=駅の位置)、横軸を時間で運行状況を表したグラフですね。)で書くと、
列車を表す斜め線が完全にすきまなく網目状になり、この状態のダイヤグラムはネットダイヤと呼ばれ、
もうこれ以上どうしようもないことを示しています。

設備を最も効率よく使っている,という言い方もできますが、一方で鉄道にはつきものの遅れに対する抵抗力が全然ないのが欠点です。

複線であれば1本の列車が遅れても後続の列車が間隔を詰めていけば全体としての遅れは徐々に回復していきますが、単線では1本遅れると対向の列車も遅れ、後続の列車を前と詰めて出す、ということが思うに任せず、特に余裕時間の少ない過密区間ではいつまでたっても遅れが回復しない、という状態に陥ります。まぁ平均10分間隔と元々詰まっているので、10分遅れたら1サイクル遅れで外から見てもあまり遅れているようには見えないのですが、どれか1本の列車が何かのトラブルで遅れを出した直後の他の列車への遅れの伝わり具合は複線区間とは全然違い、対向列車、後続列車どれもこれもがたちまち同じ時間、立ち往生、となります。

そんなこんなで奈良線も複線化工事が長らく施工されていますが、来春の完成に向けてだいぶ姿が見えてきました。

JR奈良線で、開通当時からあった駅は、京都・伏見・桃山・木幡・宇治・・・です。
大正時代に線路の付け替えがあり、京都・稲荷・桃山・木幡・宇治・・・となりましたが、非電化単線の「汽車」で、並行して途中駅も多い郊外電車の京阪本線・宇治線や奈良電(=近鉄京都線)とは
長距離旅客用と近所の下駄替わりみたいな棲み分けがあり、あまり競合はしていませんでした。
その後の増設駅としては京阪との連絡駅の東福寺駅があります。


この奈良線も国鉄末期に電化され、さらにJR西日本に民営化されて商売気が出てきて以降の
進歩は目覚ましく、黄檗駅、六地蔵駅、JR藤森駅など、途中利用客の多い場所に行き違い設備を兼ねた中間駅が造られて単線ながらも増発を繰り返されて利便性が上がって乗客が増える、という好循環で今では京阪宇治線を上回るほどの需要になっています。
・大阪や京都でも三条・四条に行くには依然京阪が速いが、京都駅に行くのには奈良線の方が便利。
・大阪に行くのにも一旦京都駅に出て新快速で行く方が早くなるので、
 やばいと悟った京阪も宇治線と本線の乗換駅の中書島に特急を止めるようになりました。

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コメント (7)

  • honda-Z(気まぐれ)

    複線化工事中なんですね

    早く完成すれば良いですね

    2022年6月25日 14:58 honda-Z(気まぐれ) (7)

  • symrioz

    1980年代前半に国鉄奈良線沿線に住んでました、1時間に1本か2本だったかで通勤は自家用車で。困るのは京都で飲み会がある時で、最終が10時ごろでした。近鉄やタクシーのお世話になりました。城陽の駅は上下線同じホーム(待避線なし)、屋根もなく雨の日は傘をすぼめながら乗らなければならない。宇治駅も木造でした。
    のんびりひなびたローカル線でしたが、その後電化され。一部複線化され本数がどんどん増えて、2000年前後の時はJRで通勤しました。近鉄沿線に住んでますのでJRに乗るのは宇治や六地蔵(地下鉄乗り換え)に行く時ぐらいで(丹波橋あるいは桃山御陵経由で京阪宇治線を使うは時間も料金もかかりますので)、帰りに疲れて近鉄に乗りたいというときは新田から大久保へ乗り換えます。
    全線複線化が完了してどれだけ本数が増えるのか知りませんが、状況は変わらないかなと。
    先日の岩船寺行きの時はJR奈良線が8分ほど遅れてまして、接続のよかった木津から加茂行きの電車に乗れるか心配しましたが(乗り遅れると1時間に1本のバスに乗れなくなる)、アナウンスで乗換えが完了次第発車しますと待ってくれましたが、どれだけ急げばいいのか分からず階段上って降りてはぁはぁ言って乗り込んだらすぐ発車しました。

    2022年6月26日 11:14 symrioz (0)

  • キューチャン

    honda-Zさん
    ☆とコメントありがとうございます。
    やはり線路脇まで建て込んでるのでなかなか進みませんね。
    一番のネックは用地買収でしょう。
    高架化や地下化は都市計画の一環で必要な用地買収は行政主導で府や市がやって工事も府や市がJRに委託する、と言う形で手分けするのでしょうけど
    複線化はJRの増収策・保安度向上策なのでJRが自力で行う事業なのでより座勧がががると思いますね。

    2022年6月27日 23:56 キューチャン (36)

  • キューチャン

    nossさん
    ☆ありがとうございます。

    2022年6月27日 23:57 キューチャン (36)

  • キューチャン

    BSOさん
    ☆ありがとうございます。

    2022年6月27日 23:57 キューチャン (36)

  • キューチャン

    symriozさん
    ☆とコメントありがとうございます。
    JR奈良線の生き証人をやられてますね。(^-^)
    私も一時期石川県に住んでいたことがありましたが北陸本線は特急は1時間に3本も4本も通り貨物列車も結構通過するのにローカルは1時間に1本。(まさに特急街道ですね。)
    日常の足はマイカーで鉄道は視野にありませんでした。
    やはり課題は飲み会でしたが専ら運転代行を頼んでいましたねぇ。
    ここだけ切り取ると田舎は高うつくみたいに思えますけど駐車場代なんかタダみたいなもんだし渋滞とも縁なしで遅れそうやからと高速使うこともないし、都心に行くのは混むからと車遊ばせて電車賃払ってるのだから、トータルでははるかに田舎の方が維持費安いですね。家族一人に車一台でそら車社会になるわな、でした。

    奈良線は今でも本数多いしコロナの影響で全体に利用者も減ってきてるほどなので複線化完成しても昼間は大幅増発とはならないように思いますが、朝夕のラッシュは少し本数増えるかも、と思います。
    また京都〜城陽間では4本ある普通が行き違いの制約もなくなりアーバンネットワークらしく綺麗に15分等間隔にできそうな気はしますね。

    2022年6月28日 00:43 キューチャン (36)

  • キューチャン

    トクさん
    ☆ありがとうございます。

    2022年6月28日 00:44 キューチャン (36)

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